Bowortie
相談する
OSAKA JPEST. 2020
© Bowortie
Case StudyHOOP COFFEE

テイスティングレビュー

課題
つくりのシンプルなストアは、店を知らない人には少しそっけなく映ります。信頼のためにレビューを新しく置きましたが、レビューは置いただけでは埋まりません。数を増やそうとすると、話は見返りの内容に向かいます。
解決
見返りの内容ではなく行為の定義を動かしました。レビューを「テイスティングの共有」として立て直し、専門家の採点語彙を避けた4項目を任意入力で置き、平均点は出さずに感じ方が並ぶことを優先しています。
テイスティングレビュー

HOOP COFFEEのオンラインストアは、リプレイスからの伴走でつくりがとてもシンプルでした。余計なものがない気持ちよさの反面、この店を知らずに初めて開いた人には少しそっけなく映るところもあります。焙煎まで手がけて実店舗は約10年、名前で通ってくれる人も多いお店です。その厚みを画面の上にも置きたくて商品レビューを新しく追加しました。

Background

レビューは、置いただけでは埋まらない。

日本には、買ったものについてレビューを書く習慣があまりありません。数を増やしたいとなると、話はたいてい見返りの内容に向かいます。いまは何パーセントだからもっと積むか。

ただ HOOP には、名前で通ってくれる人たちがいます。見返りの話をする前から書いてくれる人がいる店で、積むところは本当にそこなのか。

面倒なのは書くという行為そのものではなく「評価する」立場に立たされることのほうかもしれません。だとすれば動かすところは金額ではなく行為の定義になります。

HOOP COFFEE の商品詳細ページ

Approach

「商品を評価する」から「テイスティングを共有する」へ。

  • 依頼メールの文面も入力欄の項目も届いてから読む案内も、すべて共有の側へ言葉を揃えました。一か所でも評価の顔が残るとそこで壁が戻ります
  • 発送完了の通知には飲むときに意識してほしい4つの言葉を先に置きました。あとからテイスティングを尋ねるメールが届くという順番にしています
  • 見返りは「書いてもらうための対価」ではなく「書いてくれたことへのお礼」として位置づけました
商品ページに並ぶレビュー1件。本文の下に4つの項目が5段階のバーで表示されている
商品ページのレビューはこの形で並びます。4つの項目は個別のレビューの中にだけ出し、項目ごとの平均バーはどこにも置いていません。設問も専門用語ではなく、飲んだときに答えられる問いの文にしています。

Design

測れるものをあえて測らなかった。

  • スペシャルティコーヒーには、味を語るための共通の物差しがあります。酸の質、口に含んだときの重さ、後に残る余韻。そのまま項目にすれば正確ではあります
  • ただ、酸の質を5段階でつけられる人は多くありません。その物差しを出した瞬間、答えられるのはカッピングの経験がある層だけになります。参加してほしいのはむしろその外側にいる人たちでした
  • 選んだのはフレーバー・フルーティー・のみごたえ・アフターテイストの4つ。5段階ですべて任意入力にし、飛ばしても投稿できるようにしました
  • このうちフルーティーは専門的には採点の軸ではなく味の方向を説明する言葉で、軸に混ぜるのは分類として正しくありません。それでも残しました。酸の質は分からなくても、フルーティーだったかどうかなら答えられるからです
  • 集めた点数のほうも平均して見せていません。項目ごとの平均バーを並べればそれらしい一覧にはなりますが、その豆がどんな味なのかを語る役割が、淹れている人の言葉から数字へ移ってしまいます
  • 商品の性格はバリスタのコメントが語ります。だから平均は出さず4つの項目は個別のレビューの中にだけ残しました。目的は集計ではなく感じ方が並ぶこと。同じ豆でも人によって拾う言葉が違うその差が見えるほうを取りました

Operation

新しいロットだけ届く言葉とお礼を変える。

  • 新入荷の豆を買った人には通常とは別の依頼メールが届きます。テイスティングを共有してほしい、という趣旨に文面を寄せたものです
  • そのレビューに対しては注文ごとに一意のクーポンを自動で発行して届けます。手作業は挟みません
  • メールの文面からは割引率の記載を外しました。初回の人にもリピーターにも同じ文面が届くので率を書くと状況によって話が食い違います
  • 評価の高い人にだけ依頼するという運用はしていません。届いた注文には同じように送っています
HOOP COFFEE の事例を見る→

Webやデジタルまわりの課題整理から制作・運用まで対応しています。お見積もりもお気軽にご相談ください

相談する
相談する