Instagramの投稿、まだ手作業でやっていませんか——AIで毎朝自動投稿する仕組みを作った話
毎日のInstagram投稿、続けられていますか
クロスフィット向けのWebサービスでその日のトレーニングメニューを毎日自動で生成する仕組みを作っていました。生成したメニューをInstagramにも毎朝投稿したかった。朝起きてInstagramを開いたらその日のメニューが届いている。そういう体験を作るプロジェクト。
ただ、毎朝手で投稿するのは現実的ではありません。画像を作ってキャプションを書いて投稿する。1回なら5分で終わっても365日続けるとなると仕組みにしないと回らない。
飲食店でも美容室でもスクールでもSNSの投稿が続かない一番の理由は「毎回手でやっている」ことだと思います。内容を考えるのも画像を用意するのも投稿するのも全部手作業。忙しい日はつい後回しになる。
この「考える・作る・投稿する」の全部を仕組みに載せられないか。そう考えて作ったのがAIによる自動投稿の仕組みでした。
AIが「考える」から「投稿する」まで
仕組みの全体像はこうです。

毎朝決まった時間になるとまずAIがその日のトレーニングメニューを考えます。使える器具のリスト、想定レベル、前日までのメニューとの重複を避ける条件。これらを渡すとAIがその日に最適なメニューを組み立ててくれます。種目の組み合わせだけでなくメニューの名前やワンポイントアドバイスまでAIが生成します。
次にそのメニューの内容をもとに投稿用の画像を自動で作ります。テンプレートに日付と種目名を流し込んでInstagramの推奨サイズに合った画像を生成する。ここも人の手は入りません。
最後にInstagramが用意している公式の窓口を通じて画像とキャプションを投稿する。
考える、作る、投稿する。朝の決まった時間に、この3つが自動で走ります。
全部つながったはずなのに、動かない
仕組みを組み上げてテスト投稿を試みたとき問題が起きました。
Instagram側が「画像が見つかりません」と返してくる。自分のスマホで同じ画像を開くと普通に表示される。なのにInstagram側からは見えないと言われる。
最初に疑ったのは画像の形式です。Instagramが受け付ける形式に変換してみた。変わらない。次に画像の置き場所を変えてみた。配信の仕方を変えてみた。何を試しても同じエラーが返ってきます。
数時間経ったところでふと思いついて自分のサービスとはまったく関係のないフリー素材の画像で試してみました。それは通った。
ということは画像そのものの問題ではない。自分の設定の問題でもない。
「自分のサービスから配信されている」こと自体が問題だった。
調べていくと原因が見えてきました。アプリを公開している基盤に不正利用を防ぐための自動審査の仕組みがあったのです。立ち上げたばかりのサービスは信頼度が低いと判定され、Instagramが画像を取りに来たときに基盤側が入口で追い返していた。
この制限はどこにも書かれていません。管理画面にも出ないし設定で変えることもできない。自分のブラウザからは普通に見えるから気づきようがない。
画像の置き場所をInstagramから信頼されている別の配信サービスに切り替えてようやく投稿が通りました。
ここまでで半日です。
やってみてわかったこと
この半日で考えたことが2つあります。
ひとつは、「できる」と「すぐ動く」は別物だということ。
Instagram自動投稿の仕組み自体は作れます。AIでコンテンツを生成して毎朝投稿することは技術的に可能です。でも実際に動かしてみると、公式の手順には書かれていない場所で詰まることがある。サービスとサービスのあいだでどちらのマニュアルにも載っていない問題が起きる。
決済サービスとECサイトの連携、予約システムと通知ツールの連携、SNSと自社サイトの連携。「連携できます」と書いてあっても、実際に動くまでには想定外の壁が出てくることがある。
もうひとつは、「AIに何を任せて、何を任せないか」の設計が大事だということ。
AIにメニューを考えさせていますが、最終的にその内容が適切かどうかは人が確認する前提で作っています。AIは「組み合わせを考える係」であって「判断する係」ではない。
「全部AIに任せる」でも「全部手でやる」でもなく、そのあいだの設計をどう作るか。これはSNS投稿に限らず業務の仕組み化全般に通じる話だと思います。
仕組みにできるところは、まだたくさんある
今回はInstagram自動投稿の仕組みを作りましたが、同じ考え方は他の場面にも活かせると思います。毎日の投稿、定期的なレポート、問い合わせの振り分け。「考える・作る・届ける」のうち、仕組みに載せられる部分は意外と多い。
Bowortieでは、こうした仕組み化の設計から運用まで一緒に走る伴走支援をしています。「何を自動化できるか」だけでなく、「どこに落とし穴があるか」も含めて、実際に手を動かしながら考えるパートナーでありたいと考えています。